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ジュリアン・グリーン 

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グリーンさんですがジュリアンです。
人間は罪深くて悲しいけれど、ラストは衝撃的なんだけど、、
本当に十字架を背負ってしまって、でも救われたといえるのかな?みたいな印象でした。
変な文ですが。
いろんな差別?が書かれてるんです、マイノリティに対して、髪の色とか、肌の色、アジア人、アフリカ人とか、、。
選民思想、、うーん、、。
あと、
旧約聖書の話ってちょっと残酷じゃないですか。教義によっては戒律のようでしょ、人間を罰するし、で、そういうものでがんじがらめになって育つ無垢な人間は別にキリスト教の信者とかでなくてもいつの時代どこの国にもいると思います。
そういう無垢な人間には、宗教は残酷だと思います。
実際に罪を犯してしまったら、当たり前に、悔い改める。
物語は悲劇なんだけれど、ひとすじの光が差している、最初はそんな読後感でした。

主人公はむしろ、そのことがあるまえまでが地獄の中にいて、この人は実は堕天使かな?こっちは預言者かな?という、、
「モイラ」は、ギリシャ語で運命の女神三柱の一柱を意味する、、この本を訳した福永武彦氏は先に新潮社版で「運命」というタイトルで出されているのですが、本作品の中の、うーん、不思議な役割の女性の名前なんです。
そこまではないけれど私も確かに、言わなくてもいいことを言ってしまう、言ってしまったと後悔する、かんがえすぎる、落ち込み過ぎる、笑われてないかと悔やむ、誰だってコンプレックスは持っているのに、自分の中だけで悩んでしまっている、答えを求めすぎるという、なんというか、時々思い出したくもない馬鹿なことやったなーってことたくさんある。
そしてだんだんと、なんというか、
自分の足でしっかり立って歩いて行けよ!という、なんだか怒りがこみ上げてくるというか、宗教を言い訳にするな!という気持ちにもなってくる、2つの感想を持つ本です。

キリストも、ブッダも、ムハンマドもきっとそう言っていると思いませんか、人間よ、我を言い訳に戦争するな、己の足で己を導けって。

by mgal2o4 | 2018-01-19 22:01 | 小説